ランチア デルタはWRCでの活躍のおかげでスポーティーカー的印象がありますが、元々はVWゴルフIのヒットに触発されて作られたファミリーカーです。同じくジウジアーロがエクステリアデザインを手がけています。
WRCグループB後のグループA用にHF4WDが開発され→HF integrale → HF integrale 16v → HF integrale 16v Evoluzione→Evoluzione II へと進化していきます。
おなじみのブリスターフェンダー付きになったのは HF integrale からで、Evoluzione ではさらに張り出しが大きくなりボディパネルも変更されその他各部も随分と変化しています。かなり迫力のある外観ですがオリジナルデルタは角ライトでスッキリとした穏やかな瑞々しいデザインです。ゴルフよりやや高級な車として売られていたそうです。
写真はハセガワの1/24です。1991年製のものですが、エンジンレスながら足回りは精密に再現されハセガワらしくよいです。プロポーションも組み立てる前はノーズが上に反っているように見えて?だったのですが、完成するとちゃんとしています。また以前作ったコスモスポーツもそうだったのですがワイパーが十分細くとても出来がいいです(風で浮き上がるのを防止する整流板もモールドされています)。
ただフロントグリルが一体成型なのでグリルの細い赤の部分などがものすごく塗りにくいです… 現在の技術で模型化されるのならば分割されるところでしょうか。説明書通りに塗りましたが足回りのショックがブルーだったり、サスペンションに金色が入っていたりしておもしろいです。
フロントバンパーに空気取り入れ口がこれでもかと開いているのが特徴的ですが、このプラモデルではただの穴なのでそれらしく目の細かい金属メッシュを張ってみました。エンブレム類のデカールがボロボロだったので自作しましたが、小さいためプリンターでは精度が出ず赤い文字も発色が悪くてほとんど見えません…エンブレムにはBodoni(ボド二)というイタリア由来の書体が使われています。
フロントやリアの“LANCIA”、“DELTA HF integrale 16v”などのほか、三角ロゴの中心にある“LANCIA”もその書体です。多少長体(Condensed)に見えます。
サイドの“HF”(High-Fidelity)のみゴシック体でその上に象(Elefantino)の絵が4つ並んでいます。(なぜ象なのか?こちらのサイトでその由来が解説されています。)
ハセガワからはEvoluzioneも出ています。より迫力のあるボディフォルムが魅力ですが、逆にオリジナルデルタの模型も作ってみたくなりました。