子供の頃アルファ・ロメオと言えばアルフェッタGTVと75でした。今みるとGTVは優雅で素敵なデザインですが当時は猫背のへんな車だなと感じており、75のほうはシトロエンBXにも通じる角張ったデザインで、妙に寸づまりのタイヤの小さい(後部のボリュームが大きいためそう見えた)カッコわるい車と思っていました。
当時は品質も良くなかったようでトラブルの記事も目にしました。スパイダー(初代)もまだ販売されていましたがモデル末期だったためか「古くさい車輛にゴテゴテと飾りを付けただけ」などという記述があったりでアルファ・ロメオに良い印象は持てませんでした。その後アルファはフィアット傘下になり、164などデザイン的には伸び伸びとした素直にカッコいいものになりその流れは現在まで続いているように思えます。
アルファロメオ・ジュリアにはそもそものセダン(ベルリーナ)とスーパー、先代ジュリエッタのマイナーチェンジ版のスプリントとスパイダー、それに代わる新スポーツモデルのスプリントGT、レース向けのアルミボディのGTA、排気量の小さいバージョンの1300ジュニア、スプリントGTVなど様々なモデルが複雑に存在しており区別が難しいです。無骨な箱形セダンのベルリーナ/スーパーに対して、GTスプリント系/スプリントGTAはジウジアーロデザインのスポーティで小粋なシルエットに、段付きと呼ばれるボンネットとボディの間のスキマが特徴的なデザインです。GTAはベースとなったスプリントGTとほぼ同じフォルムのようですが、フロントマスクのグリルが小型化され空気取り入れ口も増えています。その後この系列は1750/2000に発展しますが特徴的な段付きのスキマは無くなってしまいます。
英語の呼称では「ジュリア」を付けず、単に “Alfa Romeo GTA” となっている場合が多いようです。正式な事はわからないのですがシャシーがベルリーナのものを短くしたものが使われているのでジュリアの系統に属するようです。
写真は大昔のグンゼのハイテックモデルを組み立てたものです。30年近く前のキットでプラスチックのボディにホワイトメタルのシャシー、ホイール、ゴム製の内装やエッチングパーツがセットされた豪華な内容です。パッケージも高品質感のあるモデル自体の写真を使ったデザインで金属部品のおかげでずっしりと重く購入時の満足感は大きいです。「上級者向け」と銘打っており組み立ては難しいです。
実際に組み立ててみると、顔つきではヘッドライトがちょっと小さめに思えます。また車高が低めになってしまい(特にリア)実車の雰囲気とはずいぶん違う感じに見えます。タイヤが妙に細いのもマイナス点で(グンゼの同シリーズTR3と同じ?細いノスタルジックなタイヤ)雰囲気重視でタミヤのアルピーヌのタイヤを部品請求してはかせてみました。正確ではないでしょうがコレだけでもかなり良くなった気がします。また前輪の支持部がゴム製の隔壁に直付けになっておりステアしない悲しい仕様なので振れるように改造しました。
ボンネットの蛇マークは説明書に従って先端寄せで貼りましたが、実車写真を見るとフロントウインドウ寄りが正しいようです。。
その他キットの出来とは関係なくクリアパーツを傷付けたり、フチを切らずに貼ったためデカールがシルバリングをおこしたり等々様々な失敗をして小汚くなってしまったのが残念です。
グンゼからは同シリーズでGTスプリント、1750GTV、GTAコルサ等のバリエーションが出ていたようです。またこのシリーズは普通のプラモデルに改修されて再販されており(最近見かけませんが)いつか手に入れて作ってみたいと思っています。[→タミヤ版GTAはこちら(8月 19, 2015)]
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