メルセデス・ベンツ 450SLC(C107)は1971年に登場した3台目SL(R107)をストレッチし、SLの優雅な外観のまま4シーターとしたラグジュアリー・クーペです。
1977年登場の450SLC 5.0は、パワーアップした5.0LのV8エンジンを搭載し、軽量化のためボディ各所をアルミ製に変更、リアにスポイラーが装備されています。メルセデス・ベンツはその高性能版450SLC 5.0をベースに世界ラリー選手権(WRC)に参戦し、大きく重い車体かつ3速ATの装備でありながら優勝もしたそうです。
イタレリ1/24です。最近プラッツから発売されましたが、オリジナルは非常に古いものらしく細部がごつい造形です。そのまま組み立てるとトレッドやリアバンパーなど寸法が全然合いません。ボディ形状は実物より若干鋭角的に造形されている印象です。
ヘッドライトはラリーや、北米仕様で使われた4灯版と、異形角目ライトの両方が入っており、ロードバージョンの欧州仕様もかつてバリエーションで存在したと推測できます。エンジンや室内のロールバーも再現されておりちゃんとラリー仕様になります。ネットで検索すると角目ライト仕様のラリーバージョンも出てくるので、パッケージ以外のバージョンも作れそうです。
フロントのロールバーに装備されるヘッドライトガードがクリアパーツなので金属網に置き換えました(だいぶ実物とは異なってしまいましたが)。このガードもいろいろなバージョンが存在したらしく、ボディに直接リベット留めされている写真などもあります。
ボディ側面のモールとサイドポンツーンを保護する樹脂のガード?はラリーでは装備されていないので、削って削除しました。リアバンパーは大きさが全然合わないので分割して各所詰めています。
窓枠のメッキモールが特徴的なので、ハセガワのミラーフィニッシュを貼りましたが、反射が強すぎかつ下地のゴツゴツが目立ってしまいました。スケール的にジェラルミンフィニッシュあたりが丁度良いと思います。
リアウインドウ後部のサッシ状のものは、本来ガラスの内側に装備されているようですが、そのままです。組み立ては大変ですが、このような貴重なプラモデルが今でも手に入るのはありがたいです。
アリイからもだいぶ古い1/24(元々モーターライズ仕様と思われます)が出てます。残念ながら北米仕様の大型バンパー4灯仕様ですが、ボディ造形はこちらより実物に近いエレガントな感じになっており、違いが興味深いです。